執筆者
くろだ整形外科クリニック院長 黒田 泰生 (YASUO Kuroda)
専門医・認定医
- 日本整形外科学会認定整形外科専門医
- 日本人工関節学会認定医
転んで手をついた、足首をひねった、スポーツ中にぶつかったなど、日常生活の中ではさまざまなけがが起こります。「腫れているけれど骨折ではないと思う」「動かせるから大丈夫」と考えていても、骨や靱帯などを傷めていることがあります。
くろだ整形外科クリニックでは、すり傷、捻挫、骨折をはじめとする外傷の診療を行っています。院長はこれまで外傷・骨折の診療にも携わってきました。桃山台を中心に、吹田市・豊中市・千里ニュータウン周辺で、転倒やスポーツによるけがなどがあった際はご相談ください。
※頭部外傷の場合は救急車へご連絡ください
けがをした直後は、受診の前に適切な応急処置を行うことで、痛みや腫れを軽減できる場合があります。特に捻挫や打撲などでは、初期対応がその後の回復に影響することもあります。
外傷直後の基本的な対応として、以下の「RICE処置」があります。
| Rest(安静) | 無理に動かさず、患部を休ませる |
|---|---|
| Ice(冷却) | 氷や保冷剤で15〜20分程度冷やす |
| Compression(圧迫) | 包帯などで軽く圧迫し腫れを抑える |
| Elevation(挙上) | 心臓より高い位置に上げて腫れを軽減する |
ただし、強く締めすぎたり、長時間冷やし続けたりすると逆効果になることもあるため注意が必要です。
これらは症状を悪化させる可能性があります。
外傷とは、転倒や衝突、スポーツ、事故など、体の外から力が加わることで起こるけがの総称です。骨折だけでなく、関節をひねったときに起こる捻挫、体をぶつけたことによる打撲、筋肉や腱・靱帯の損傷なども含まれます。
見た目だけでは損傷の程度を判断しにくいこともあります。特に骨折では、必ずしも大きく変形するとは限りません。痛みや腫れが続いている場合は、「動かせるから骨折ではない」と自己判断せず、状態を確認することが大切です。
お子さまでは転倒などによる外傷が多く、10代になると成長期のスポーツによるけがや障害もみられます。当院でも、子どもや10代の外傷についてご相談いただいています。
| 外傷 | 主な状態・症状 |
|---|---|
| 骨折 | 骨にひびが入る、折れるなどの損傷。痛みや腫れ、動かしにくさなどがみられます |
| 捻挫 | 関節をひねることで、靱帯などの組織を傷めた状態です |
| 打撲 | 転倒や衝突などで体を強くぶつけ、皮下組織や筋肉などを傷めた状態です |
| 筋肉・腱の損傷 | 急な動きやスポーツなどをきっかけに筋肉や腱を傷めることがあります |
| すり傷 | 転倒などで皮膚の表面が擦れて傷ついた状態です |
| 関節の損傷 | 強い力が加わることで、靱帯、半月板、軟骨などを傷めることがあります |
骨折というと、骨が完全に折れて大きくずれている状態をイメージする方もいますが、骨にひびが入った状態も骨折に含まれます。
転倒後に強い痛みや腫れがある、押すと特定の場所が強く痛む、体重をかけにくいといった場合には骨折の可能性も考えます。特にご高齢の方や骨粗鬆症がある方では、小さな転倒や衝撃でも骨折することがあります。
くろだ整形外科クリニックでは、骨折をきっかけに骨の弱さが疑われる場合には、必要に応じて骨粗鬆症についても状態を確認し、その後の骨折予防につなげることを大切にしています。
軽い捻挫と思っていても、靱帯などを傷めていることがあります。
捻挫は、足首や膝、手首、指などの関節に無理な力が加わることで起こります。関節周囲の靱帯や軟部組織などを損傷すると、痛みや腫れ、内出血、動かしにくさなどが現れることがあります。
時間がたつと痛みが軽くなる場合もありますが、関節のぐらつきが残ったり、スポーツをしたときに痛みを繰り返したりすることもあります。けがをしたときの状況や痛む場所を確認し、必要な検査を行ったうえで治療を考えます。
外傷では、「いつ」「どのように」けがをしたのかが診断の手がかりになります。
転んで手をついたのか、足首を内側にひねったのか、スポーツ中に相手と接触したのかなど、けがをした際の状況を伺います。そのうえで、痛む場所、腫れ、関節の動き、体重をかけられるかなどを確認します。
骨折などが疑われる場合は、レントゲン検査で骨の状態を確認します。当院では、症状に応じて超音波検査なども行っています。
MRIやCTなど、より詳しい検査が必要と判断した場合は、連携する医療機関で検査を受けていただくことがあります。緊急性が高い場合には、状態に応じて総合病院などへご紹介します。
治療方法は、けがをした部位や損傷の程度によって異なります。
骨折や捻挫などでは、患部を保護するために固定を行うことがあります。どの程度動かしてよいかについても、けがの状態を確認したうえでご説明します。
痛みや炎症がある場合には、症状に合わせて内服薬や外用薬などを使用することがあります。
骨折の部位や状態によって治療方法は異なります。当院には超音波骨折治療器があり、対象となる骨折では状態に応じて使用を検討します。手術が必要と判断した場合は、適切な医療機関へご紹介します。
切り傷や裂創など、皮膚が開いている外傷に対しては、必要に応じて縫合処置を行います。傷の深さや汚染の程度を確認し、感染予防にも配慮しながら丁寧に処置を行います。縫合後は、傷の状態に応じて消毒や抜糸の時期についてもご説明します。
骨折や捻挫の治療では、痛みが落ち着いた後の関節の動きや筋力にも目を向けることが大切です。固定していた期間があると、関節が動かしにくくなったり、筋力が低下したりすることがあります。
必要に応じてリハビリテーションを行い、関節の動きや筋力、歩行などを確認しながら、日常生活やスポーツへの復帰につなげていきます。当院では、捻挫や骨折などのけがも運動器リハビリテーションの対象としています。
けがの中には、早い段階で詳しい診察や治療が必要なものがあります。次のような場合は、我慢せず医療機関を受診してください。
なお、頭や顔、胸、腹部などを強く打った場合や、意識の異常などを伴う場合は、整形外科だけではなく救急医療を含めた対応が必要になることがあります。
外傷は、見た目や痛みの強さだけでは損傷の程度が分からないことがあります。「ただの捻挫だと思う」「少しぶつけただけだから」と様子を見ていても、痛みや腫れが続く場合は一度状態を確認しておくと安心です。
くろだ整形外科クリニックでは、桃山台・吹田市・豊中市・千里ニュータウン周辺の皆さまの骨折、捻挫、すり傷などのけがを診療しています。受診すべきか迷っている場合も、気になる症状があればご相談ください。